全力疾走と午前4時

進行性の神経難病になり8年目くらいだったはず。先祖の戸籍を取ったり、気になる土地の歴史を調べています。

複視のラーメン屋さん

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日曜日の午後、一瞬わけがわからないことを言いながら息子がリビングに来ました。

本当に意味不明なことを言いながら。





お母さん、フクシのラーメン屋さんがあるんだよ!




ほらね、分からないでしょ。

なんのことだ?と思いながら聞いてみると、脳梗塞の後遺症で複視があるラーメン屋さんの話でした。

店主さんがラーメン屋さんなのね、で、複視だという。





へー!





複視と聞いたら一気に親近感がわきますよ、そりゃ。

息子はツイッターを読んでいて見つけたらしく、私もそのラーメン屋さんのアカウントを少し遡ってみました。

そしたらね、もう涙が出てくるんですよ。

毎日のように、「本日も無事に営業出来そうです。」ってツイートしてるから。

今日一日は、なんとか働けそうだという崖っぷち感、私もあったもんな。




www.warasato.com



1年前はこんな日々だったんですね。

毎日が精一杯でギリギリで、明日は働けるんだろうか?来週は?来月は?って先のことが全く予想できなかった頃。

それを思い出してしまって、この人が今日の精一杯を出し切って作るラーメンが食べたいなと思い、夫に言ってみた。

バイクで行けそうな距離だったんで、ブブ~ンと行ってきました。パンクしたタイヤも直ったし。




複視の店主さん、傍目にはどこが悪いのか全く分かりませんでした。

そりゃそうよね、複視なんて他人に気付かれるはずないもんな。

複視のせいで手が遅くなることもあるって、ツイッターには書いてあったけど、全然そんなことなく普通に美味しいラーメンを出してくれました。

調理場での動きをを見ていると、これを複視の状態でやるのは大変だよなと、切なくなってしまいました。

複視って地味に大変なんです!まぁ地味にね。




お客さんもそこそこ入っていたので、会計の時にこそっと声をかけさせてもらいました。

そしたら凄い短いやりとりで、目の事をいろいろ話してくれました。

帰宅後にツイッター経由で「同じ辛さを分かる人と話せて嬉しかった。」と言ってもらいました。

やっぱり、珍しい症状って辛さを分かる人と話せる機会が滅多にないから、嬉しいよねと思いました。

私も同病さん以外で複視のある人に会ったのは初めてだったので、嬉しかったしね。




複視で調理場、危険で怖いなと思うけど、長くお店を続けてくれるといいなと思ってます。

本当はツイッターに限定メニューの画像が載っていて、それが食べたかったんだけど遠慮してフツーのラーメン頼んじゃったんで。

次回は限定メニューが食べたい。