脊髄小脳変性症の診断を受けて、もうすぐ2年。
私は大きな覚悟をしました。
私は去年の夏前から杖を持つようになりました。
けれど娘の希望もあって個人面談などで学校に行く時は、杖無しで行っていました。
当時中学1年生だった娘は、私の病気を上手には受け止められなかったよう。
当たり前だ。
段々と一人前の難病患者、障害者になっていく母親をいちばん近くで見ていたのは彼女。
学校へ行ってなかったからな。(笑)
思春期に母親が障害者になるということは、かなり辛いことなんだと思う。
特に私が杖を持つことに複雑な思いをしていたと思う。
杖をついて歩く母親を同級生に見られるのが、なにより嫌だったよう。
中学校の個人面談って結構頻繁にあるもので、その度に杖をどうするか悩み娘の気持ちを優先させてきました。
つまり、杖無しで頑張っていました。
勿論、折り畳んだ杖は肩掛けカバンの中に入れていたけど。
学校までは徒歩5分程度なんで、頑張れば杖無しでもなんとか行けた。
杖を持たずに外を歩くことの心細さを例えるなら、スカートの下にパンツをはいていないような、そんな感じ。(笑)
でも今回はパンツもはかず、スカートもはかずに家の外に出るようなもの!
(もうすぐ面談です)
下半身スッポンポンで出歩く・・・
もう無理です、いくら娘のためといえども。
夏休み前から考えていたことを、さっき娘に宣言しました。
「今度の個人面談は、杖をついて行く!」
娘の気持ちはどうだろうと、お伺いを立てるような言い方ではなく、覚悟を決めての宣言。
娘が嫌だと言っても、もう杖無しで外出するのは無理だから。
私の宣言を聞いた娘の顔には、「なんてこと~」と書いてあった。
けれど娘だって、私が杖無しで外に出るのがどんなに危険か分かっている。
私が杖をついて学校に来るのがどうしても嫌なら、お父さんに頼んでくれと言ってこの話は終わりにしました。
病気になっちゃったもんはしょうがない。
受け入れるのか、乗り越えるのか、わからないけど逃げ続けることはできないから。
私がこんな病気になってしまったことで、子ども達にはいろんな思いをさせるけれど、乗り越えていってほしい。
やっぱり乗り越えるのかも。
これからもこういう出来事が延々と続くんだろうな。
その度に卑屈にならずに、親として子どもの成長を見守れる強さを身につけないといけないんだな。
難しいことだ。