全力疾走と午前4時

進行性の神経難病になり8年目くらいだったはず。先祖の戸籍を取ったり、気になる土地の歴史を調べています。

他人事ではない

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一昨年のことだったか、フェイスブックで繋がった男性と電話で話をしたことがあります。

男性はたった一人で、ALS患者である兄弟を介護している人でした。

仕事とALS患者の介護を両立することは限界だ、という状態の人でした。

自分も睡眠がとりたいだけなんだと・・・

役所に相談してもどうにもならない状態で、議員に相談してみたいが議員とコンタクトを取るとどんなことになるのか怖いということで、経験があったので力になれるものならばという思いから、連絡をとりました。




結果、初めて電話でお話したときのこと。

男性は今の自分達兄弟の状況をダムが決壊したかのように、話し出したのです。

時間にして2時間ほど。

本当にどうにもならない様々な感情を、もの凄い勢いで話し続けました。

本物って凄いんですよ。

一人で働きながら介護すること、睡眠もとれない状況がいつまでも続くこと、その過酷さって物凄い。

その人は、自分の状況を知り力になりたいと連絡をしてきた私に「この人は味方だ。」と思ったのだと思います。

最初は冷静に話をするつもりだったんだと思います。

でも自分の話を聞いてくれる人だと分かった途端、溢れ出す感情が止まらなくなったようです。

この経験は、介護の現実として忘れることができないものです。





介護とか自身の病気とか、一人では抱えきれない時、相手が同性であれ異性であれ精神的に依存してしまうのはしょうがないと思います。

自分の正気を保つために、安全地帯を求めるのは自然なこと。

その点私は恵まれすぎているようです。

家族のほかに何人も何人も、そういった人がいるから。

このブログもそうです。

ブログで自分の思いを書き続けること、コメントをくれるみなさんといろんな思いを共有できること。

ほかに患者会もあるし。





安全地帯だらけです。





でも、これから私の介護で大変な思いをするかもしれない夫には、多分ないんじゃないかと思います。

患者会の集まりにも行きたがりません。

そういうものは自分に必要ないと言います。

一人でなんとかしようとする、それが小室さんとダブってしまって、私はとっても心配です。

どうしようもないんだけど、昨日からとてもどんよりした気持ちでいます。

介護に関係のない人達は小室さんに否定的なようだけど、介護の現実を知っている人達の反応は全然別のものでしたよ。

あれは男女の問題じゃなくて、ただの社会問題だと私は思います。