全力疾走と午前4時

進行性の神経難病になり8年目くらいだったはず。先祖の戸籍を取ったり、気になる土地の歴史を調べています。

闘病しながら働くことの意味

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内閣府が「がん対策に関する世論調査」の結果を発表したと新聞に書いてありました。

仕事と治療の両立についての調査だったようで、両立が可能だと思う人は27.9%

両立が可能だとは思わないと答えた人の割合は65.7%

そんなの調査しなくても判ると思うけど。

これ調査して何か変わるのか?

変わればいいけど、難しいですよね。



病気になったら仕事は辞めるべきだと思っていた


昨日の患者交流会で仕事の辞め時について、私の考えを話す機会がありました、というか勝手に喋ったんだけど。

病気によっては仕事と両立できることもあるかもしれないけれど、身体動かなくなる系の難病は、難しい。

必ずどこかで、おしまい!になる時がくる。



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健康な人と同じように働けない人、というか自分がそうなったなら、仕事は辞めるべきだと思っていました。

みんなと同じに働けないのに、健康な人と同じ給料もらうなんて、そんなことできないと。

自分が難病になり、健康な人と同じようには働けなくなり、自然に辞めることを考えました。

その時の私に、人生を変える言葉をくれたのが車椅子のIさん。

このブログには何度も登場している人ですが、ご本人にお名前をここに出してもいいか訊ねたところ、「いいよ~」と言ってもらえたので書いちゃいます。

お名前を磯部さんといいます。

やまゆり園の建て替え問題で、障害当事者として活動している人です。

新聞にも名前が載っていたし、TBSのニュースでも磯部さんの発言が取り上げられていました。

もともと凄い人だとは知っていたけど、こんなに凄いとは・・・




生き方を変える言葉が教えてくれたこと


その磯部さんから、難病が判ったばかりの私はいろいろなアドバイスを貰いました。

今後の人生を変えるほどのアドバイスを、じゃんじゃんと惜しげもなく私にくれたのです。

仕事に関するアドバイスは、有り難いというよりただただ厳しい、厳しさしかないものでした。




とにかく辞めないこと。


わらさとさんが働けるように、配慮してもらいなさい。



その時には随分無理な事をいうなと思ったんですが、1年経ってその真意が分かりました。

難病や障害を持った人が働くということは、個人の為だけじゃなく、社会の為に働くということなんだと。。

誰もがいつ難病や障害者になるか分からない、そうなっても働ける社会にするために、私達は役割を与えられたらしいと。

1人の難病患者が頑張っても、ガラリと社会を変えられるわけじゃない。

でも1人1人が、自分の半径5メートルの世界を僅かでも変えることができれば、社会が変わっていくから。

だからそのための働きをせよと、そういうことだったんじゃないかなと思っています。



私達は広報担当です


だから今、働きながら闘病しているあなた!

同僚と同じように身体が動かない、治療のために勤務時間を短くしてもらっている。

もう有給使い切っちゃったよ。

肩身の狭い思いをしながら、とにかく「ご迷惑おかけします」ばかり連発している。

私だって健康な身体だったら、無理もしてみたいわ!

そう思っているあなた。

あなたは自分のためだけに働いているのではないかもしれないよ~、なんちゃって。

今のあなたの苦しい現状が、次にその職場で闘病しながら働く、誰かの役に立つかもしれないよ~、なんちゃって。

病気や障害は私達からいろいろなものを奪います。

その代わりと言っちゃなんだけど、その病気や障害の広報担当という役割が与えられます。それももれなく。

車椅子の人が外に出なくなったら、それはいないものとみなされてしまうかも。

がん患者さんがその職場を去ったら、がん治療と仕事は両立できないものなんだよなと思われてしまうかも。

みんなが1ミリでも、周りの意識を変えること。

個人のそんな頑張りがリレーのように繰り返されたら、闘病しながら働くことが今より一般的になっていくかもしれない。



終わりに

あ~私、今日はこんな前向きなことが考えられるんです。(笑)

そうじゃない日もありますが。

きっとみんな人生が変わってしまったあの日から、新たな役割を貰ったんだよ~

だから私は頑張る!