脊髄小脳変性症、私達患者から沢山のものを奪っていきます。
1リットルの涙にもそんな言葉があったはず。
できること、なんにもなくなっちゃう
そんなような言葉。
自分に限っては例外だと、人間は思いたがる。
当然私もそう考えます。
そんなにいっぱい持っていかれたくないなと。
でも現実には、いくつか持っていかれてしまいました。
それは生きている限り、止まることなく続くこと。
もう、これ以上あげるものなどないですよと言ったって、なおも持っていかれるんだと思います。
分かっていても、できなくなることを受け入れるのは難しい。
そしてまたひとつ、私はできなくなったことを受け入れました。
できなくなってきたことに伴い、それを補う方法を取り入れたと言ったほうが正しいかも。
必要だとは思いながらも、なかなか受け入れられなかったこと。
それは子どものお弁当に、冷凍食品を使うこと。
な~んだと思われるかもしれないけれど、なかなか抵抗がありました。
娘は高校生になったら、自分でお弁当を作ると言っているけれど、どこまで本気かわかりません。
今、中2です。
最低でもあと1年。
でも多分、あと4年は私が作るお弁当。
最近はお弁当の中身が悲しいことになってきて、お友達に「お母さん大丈夫?」と言われる日が多くなったようです。
体力無くて、1日にできる料理の品数がとっても少ないです。
シロメシとお味噌汁、あと何かおかず1品、みたいな・・・
あとはなんとかもう1品できたりできなかったり。
その他にお弁当となると、ああ大変。
そんなに作れない。
玉子焼きひとつ作るのも大変です。
手がもう少し器用に動かせれば。
片手だけで置いてある箸を右手に持てれば。
(ピンクのお弁当箱は、まだ詰めている途中)
だから、できなくなった自分を受け入れました。
冷凍食品、いっぱい買ってきました。
これでお弁当ちゃんと用意するんだ。
冷凍食品だっていいのだ。
子どもにお弁当作ってあげるのだ。
今日は冷凍食品を買い込んでから、初めてのお弁当の日。
新しい私になって最初のお弁当なので、頑張った~!
玉子焼きを作り、ブロッコリーも茹でました。
今日のお弁当、お友達に可哀そうがられないよね。
杖を持つことを決めた日、冷凍食品を使うことに決めた日。
こんな感じに、できなくなった自分を受け入れる日が増えるんだろうな。
今年はこういうの、何回あるんだろ。
どんと来い!
そんなふうに言える私になりたいです。