全力疾走と午前4時

進行性の神経難病になり8年目くらいだったはず。先祖の戸籍を取ったり、気になる土地の歴史を調べています。

方法が無ければ、外でだって四つ這いになる!

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24時間テレビ、ネットでは様々な意見があふれていましたが、個人的には楽しかった!
いっぱい泣いてしまったけど、概ね楽しかった。
障害者や難病患者を紹介するVTRで必ず言われる「・・・にもかかわらず、前向き」とか「・・・にも負けずに明るい」という言葉。
これにはいちいち腹立ちましたけど、それ以外は良かったです。
だからある意味、ず~っと文句を言っていたかもしれません。


沢山の障害者の方が紹介されていましたが、私が一番印象に残ったのは目が見えない奥さんと、耳が聞こえない旦那さんの御夫婦。
それは、自宅で奥さんが料理をしているシーン。
フライパンで鮭を焼いている時、奥さんは直接鮭を触った!
フライパンで調理中の食材を、直接触る。


あまりにも普通に触るので、私も一緒に見ていた夫もビックリしました。
焼き具合を目で確かめることができないので、手で触るのが一番だとおっしゃっていました。
なるほどです。
目で見えなくても、代わりにできることがあるということか。


これは私のこれからの生活に役に立つ発想であると同時に、そういえば自分もやっていたなと、気付きました。
私も自然にやっていた。
出来なくなったことの代わりに、普通では考えられないことをやっていました。


パッと思いつくのは四つ這いで階段!
脊髄小脳変性症と診断される前のことですが、夜に階段を降りる場面で四つ這いをやりました。
息子と普段私が通らない道を歩いている時、角度がかなり急な階段が出てきました。
手摺があったので、最初はしっかりつかまりながら降りたのですが、あまりの急角度と暗闇。
明るさが無いところでは、平衡感覚が極端に低下するので、このままいったら落下するかもと思い、周りを確認。
夜の住宅街、人通りもないのでやるしかない、安全のため。


「ちょっとゴメン!」と息子に言い、急な階段をハシゴのように降りました。
息子にとっては衝撃的だったようですが、安全には代えられません。
普通なら大人が外で四つ這いの格好で階段を降りるなんてありえません。
恥ずかしいし、見た人はギョッとするだろうし。
でもほかに方法ないし。


これからもどうしようもない場面があれば、外出先でも人の目があっても階段で四つ這いすると思います。
でも少しだけ、勇気がなかったのと、これでいいという自信もありませんでした。
それが今回の24時間テレビでこのシーンを見たおかげで、しっかりとした自信を持つことができました。
恥ずかしいけど、安全の為必要があれば外でも四つ這いをしよう!
必要があればというより、そういう場面ではほかに方法がないという状況でしょうけど。


長い長い24時間テレビ、あのシーンをたまたま見ることができて、本当によかった!